子供のコミュニケーション力を養うには、マジックを使うと効果的です。それは、マジックを見せて相手に驚いてもらうためには、マジックの進行をきちんと相手に伝えるためのコミュニケーション力が必要となるからです。

本当は一番大切なコミュニケーション力

子供が成長していく上で、コミュニケーション力はとても大切です。

例えば、放課後に友達と遊ぶ時、自分の思いを友達に上手く伝えることができなければ、友達と遊ぶことが嫌いになってしまうかもしれません。

同様に、授業でも自分の意見を分かりやすく発表しなければ、先生や他の子供たちに自分の考えを伝えることはできません。

このようにコミュニケーション力は、日常のさまざまなシーンで必要となる、とても重要な能力です。

しかし、コミュニケーションには一般的な学問にあるような「何点以上取ったら合格」といった、明確な達成規準がありません。そのため、とても重要なことにも関わらず、軽視される傾向にあります。

他人と良好なコミュニケーションを取ることは、子供が成長していく全ての過程で必要となります。そのため、コミュニケーションの取り方は、子供の頃から意識して教えることが大切です。

ただ、コミュニケーションの取り方を、子供に分かりやすく具体的に教えることはとても難しいです。

先にも述べたとおり、コミュニケーションには明確な答えはありません。また、既に確立されている学問であれば、参考書を使って教えることはできますが、そのようなものもありません。

そのため、実践して教えることがベストです。しかし、多くの人は何をどのように実践し、教えたら良いのかが分からないというのが現実です。

そこで、マジックを通じてコミュニケーションの取り方を子供に教えることをお勧めします。

簡単にできるマジックを、子供と一緒に考えながら教えます。親もマジックについて詳しい方は少ないと思いますが、その時は説明書を読んでやり方を覚えます。

そして、そのマジックを「どのように見せれば相手が楽しんでくれるか」を、子供と一緒になって考えるのです。

子供がある程度マジックをできるようになったら、まずは家族に見せて楽しませます。次に友達にも見せます。子供は上手くマジックを見せようとするので、自然と相手とコミュニケーションをとるようになります。

このようなことを積極的に繰り返していると、「何を話したら友達が驚いてくれた」とか、逆に「こんな話をしたら喜ばれなかった」といったことを、身をもって体験することができます。

このようにして、マジックを通じてコミュニケーションを学ぶことができます。

コミュニケーションを積極的に学ぶ重要性

日常的なコミュニケーション力は、ある程度自然に身につきます。しかし、より良好な関係を築くためのコミュニケーション力は、積極的にトレーニングを重ねて身に付ける必要があります。

マジックは究極のコミュニケーションツールと言われています。

全く同じマジックを行っても、コミュニケーションをうまく取りながら見せることができれば、良い印象をもってもらえます。そうでなければ良い印象は残りません。

そのため、せっかくマジックを行うのであれば、より高いコミュニケーション力を身につけた上で見せた方が、相手にとっても良い印象が残ります。

このように、マジックは「興味をもって見てもらうためには、相手にどのようにアプローチしていけばよいか」を、積極的に考える必要があるため、より高いコミュニケーション力を身に付けることができます。

相手と良好なコミュニケーションを取ることの大切さは、マジックを見せる場合に限らず全ての場合に言えることです。相手に頼み事をするときも、コミュニケーションの取り方次第で断られることもあれば、受け入れられることもあります。

そのため、明確な学問や達成規準がないために軽んじられてしまうコミュニケーション力ですが、子供のころから積極的に学んで身に付ける必要がある、重要な能力です。