タレント活動をする上で、まず必要となるのはプロフィールです。プロフィールは、プロダクションやクライアントに自己紹介をするためのツールです。
しかし、タレント活動をする上では、日常生活での人との出会いが、思わぬチャンスに発展することがあります。
タレント活動では、人と会うことで人脈を広げていくことが大切です。
実際に人と会えば、プロフィールやインターネットでは分からない雰囲気を伝えることができます。そして、お互いの相性が合えば、その場で話が進んで行くこともあります。
そのため、自分を瞬時にアピールできる名刺を、つねに持ち歩くことはとても大切です。
名刺交換で広がる仕事の幅
人と挨拶を交わすチャンスがあれば、「〇〇と申します」と、自己紹介に合わせて名刺をさし出します。
そこで、モデルやタレント業といった肩書であると、相手も興味をもってくれて、新たな展開に話が進む場合もあります。
タレント業務はまず、自分を知ってもらわなければ何も始まりません。人と実際に会って自己アピールができることは最大のチャンスです。
私はマジシャンなので、たくさんの方々と名刺交換をする機会があります。そして、名刺交換を通じて仕事が決まることは、決して珍しいことではありません。
人は見た目では判断できません。普通の服装で目立たない方が、実は大企業の会長さんであったりすることはめずらしくありません。
このように、実際に会って話をし、そのような方に気に入られれば、会社のレセプションパーティーでショーをお願いされることもあります。
これがもし、同じ会社に自らマジックショーを売り込んだ場合、まずスムーズに話が決まることはありません。
それは、いきなり電話営業をしたり、プロフィールを送ったりしても話は窓口で止まってしまうからです。
個人のタレントが売り込みをして、話が会社のトップに伝わることはまずあり得ません。
しかし、このように実際に会って話をした場合は、会社のトップの方に気に入られたので、会長の鶴の一声で話は決定してしまいます。
また、逆に私から相手に仕事をお願いすることもあります。
例えば、名刺交換で知り合った方が司会業の方だったので、イベントでの司会をお願いしたこともあります。
このように、名刺交換を通じて仕事が良い方向に進むことはよくあります。
名刺交換をするメリット
名刺交換の良いところは、さり気なく自己アピールを一瞬で出来てしまうことです。
人は他人からの自慢話や、売り込みトークといった説得されることを嫌います。そのため、人と会い「自分はこのような特技とすごい仕事をして……」と、話が始まってしまうと、聞く耳を持たなくなってしまいます。
しかし、相手から興味をもってもらえれば、自分の話を積極的に聞いてもらえます。
名刺交換のメリットは、相手に興味をもってもらうための導線づくりが、さり気なくできてしまう点にあります。
名刺をみてあなたを思い出させるデザインとは
名刺交換とは、さり気なく自分のセールスポイントを相手に伝えることです。そのため、名刺のデザインが大切です。
特にタレント業の場合はその名刺を見たら、あなたのことを思い出してもらえるようなデザインが好ましいです。
名刺のデザイン力の利用例として、誰もが知っている有名企業の場合、その知名度を悪用するため、勝手にデザインをコピーされることがあります。
その理由は、そのデザインを見れば相手が勝手にスゴイと思い込み、信頼してしまう心理を利用しているからです。
さらに、代表取締役や社長といった肩書が書かれていれば尚更です。
このように、名刺という小さなカードが相手に与える印象は相当大きい、ということが分かります。
ちなみに、私はフリーで活動するプロのマジシャンです。既に信頼が得られている企業ロゴやデザインといったものはありません。
そのため、できるだけ相手に良い印象を持ってもらえるように、名刺をプロのデザイナーにお願いして作ってもらっております。
そのときに「名刺に写真を入れないほうがよい」と言われました。一般的には、顔を覚えてもらうためには、写真を入れたほうが良いと考えます。
例えば、企業の営業マンの場合であれば、お客様に顔を覚えてもらい信頼を得るには有効です。
しかし、タレント業では、同じように写真を入れてしまえば、ビジネスマンの名刺と区別してもらうことが難しくなります。
そのため、タレント業を行なうのであれば、あなたをイメージできるシンボルを取り入れたデザインの名刺を作るのが好ましいです。
ミュージシャンであれば音符や使っている楽器のロゴ、マジシャンであればトランプや帽子、ハトといった具合です。
どうしてもあなた自身の写真を入れたい場合は、写真をそのまま載せるよりは、イラストに起した似顔絵の方が、よりパフォーマーらしさを表現できるでしょう。
また、人は日々変化するので体型や髪型も変わります。今の自分と写真が違いすぎると、「いったい、いつの写真をつかっているのか?」と、相手に思われてしまう欠点もあります。
しかし、自分をイメージできるデザインやロゴであれば、末永く使うことができます。このような理由で、名刺のデザインは真剣に考える必要があります。
オリジナリティーのある名刺をオーダーするには
デザインを考えることはけっこう難しいです。そこでインターネットで「名刺、ロゴ、デザイン」と検索すれば名刺やロゴ制作を請け負ってくれる会社が見つかります。
また、いくつかのロゴの中から選びたい場合は「ロゴ デザイン 相見積もり」と、検索をすれば、相見積もりをしてもらえるサービスもあります。アイデアが思い浮かばない場合は利用してみると良いと思います。
タレント業は個人事業です。どうしても一般企業で働く方と比べると信頼度が低くなります。そのため「自分が真剣に取り組んでいる」と、相手にカタチで伝えるためにも、名刺のデザインや質感を大切に考えることは重要です。
実際に人と会うと、仕事の決定率は格段によくなります。せっかくのチャンスを逃さないためにも、相手に興味を抱いてもらえる名刺を作ってみて下さい。