お笑いを目指す:無名なお笑いタレントから学びを得る重要性

お笑いを目指す:無名なお笑いタレントから学びを得る重要性もし、あなたがお笑いタレントを目指すのであれば、勉強のためにもライブを見に行くことをお勧めします。

私はプロのマジシャンです。マジックショーを盛り上げるにはトークが重要です。お笑いタレントは人を笑わすプロなので、たまにライブを見に行き、間の取り方やストーリーの構成などを勉強します。

無名なタレントからも多くの学びを得られる

このとき思うのが、テレビでよく見る知名度のあるタレントよりも、まだ無名なタレントの方が、パフォーマンスが面白いということです。

有名なお笑いタレントは、ステージのトリを務めることが多いです。私も有名なお笑いタレントのネタを生で見れるので、期待値が高まります。

しかし、いざ見てみると、期待値が高かったせいか、思ったほど面白くないと感じることがあります。

それよりも、若手やキャリアは長くても有名ではないタレントの方が面白いと感じることが多いです。

そこで、なぜ有名ではないタレントのネタが面白いのかを考えてみました。

分かったことは、有名ではないタレントの方が私にとっては身近だということです。

有名なお笑いタレントは、例えるなら東大卒のエリートです。ネタが理論的で、ストーリーがよく考えられ、笑わすポイントも決まっているので、安定した面白さがあります。

いっぽう、有名ではないタレントのネタは、もちろんよく考えられていますが、それ以上に勢いがあります。

若手の場合は、トークをよく噛んだり、ネタがスベったりすることはよくあります。しかし、その切り返し方は、見ていてとても勉強になります。

私はお笑いのプロではありません。お笑いライブは、「ただ単に楽しみたい」という気持ちと、「お笑いパフォーマンスから学びを得たい」という気持ちで見ています。

私のようなお笑いの素人で、「ライブから学びを得たい」と考えている人にとっては、完璧なパフォーマンスよりも、噛んだり、スベったりする完璧ではないパフォーマンスの方が勉強になると感じます。

分かりやすい人から学ぶと理解が早まる

以前、大学受験を目指す高校生の話を聞いたことがあります。

その人は、優等生ではないので、誰もが羨む六大学を目指しているわけではありません。ただ、親は子供のためだと思い、東大生の家庭教師を付けました。

ところが、授業が東大生レベルの難しい言葉で進むため、ちっとも理解できませんでした。

そこで、家庭教師を一般的な大学に進んだ先生に変えたところ、とても分かりやすく、今まで理解できなかったことが次々と理解できるようになったそうです。

その理由は、一般的な大学に進んだ先生はいわゆるエリートではないので、生徒がどこでつまずくのかを理解していたことです。

勉強が理解できない人の気持ちが分っているので、そのような生徒にとってはとても分かりやすかったのでしょう。

このように、初心者や知識がまだあまりない場合は、必ずしも一般的に凄いと言われている人らか学ぶことが、うまくなるための近道とは限りません。

最初から最高レベルを目指さない

お笑いタレントになりたいと考える場合、憧れの有名タレントを目標とすることはとても良いことです。

しかし、そこに行き着くまでには、たくさんの成功と失敗の経験を積み重ねる必要があります。

初心者がいきなり最高レベルの技術を身に付けることはできません。

それよりも先に、ネタを噛んだりスベったりすることもある、駆け出しのお笑いタレントのショーを見た方が、多くの学びを得ることができます。

先にも述べたとおり、そのようなタレントの方があなたに身近だからです。

大御所の意見も大切ですが、初心者同士、お互いのネタを研究しあうのも、斬新なネタが生まれるキッカケになるのではないかと思います。