タレント業務を行なう場合、クライアントはあなたがよほど有名人でもないかぎり、あなたのことを知りません。そこでプロフィールを製作して、まずは自分を知ってもらうことから始まります。
このとき、プロフィールと同じぐらい重要なツールがブックです。
ブックとは簡単にいうとファイルです。タレント業務を行えばそれだけ実績を重ねることができます。よほど実績が大きければ、相手はあなたのことを知っているかもしれませんが、駆け出しのころはそのようなことはありません。
そこで、プロフィールでは伝えることができない実績をクライアントに知ってもらうために、ブックを活用します。
プロフィールは最初にプロダクションに送りますが、ブックは少し話が進んできたときに活用するツールです。
ブックを活用する実例
タレント業務に興味がある場合は、まずプロダクションにプロフィールを送ります。そして、プロダクションがあなたに興味があれば、面接に進みます。面接に進むと、プロフィールには書かれていないことまで話が進むことになります。
この面接のときにブックを使います。ブックには過去の出演実績をファイルします。舞台に出たとすれば、そのときのパンフレットをファイルし、雑誌に掲載されていれば、その雑誌と掲載ページを切り抜きファイルします。
このように、過去の出演実績をたくさんファイルしていきますが、別にカタチとして残っていない出演経験でも大丈夫です。
なぜなら、最初の頃は証拠となる実績が残らない仕事がたくさんあるからです。そんなときは、写真をとっておけば証拠となります。
例えば、レストランで歌を披露したとしたら、その時の店の看板を撮影しておきます。また、歌っているシーンも撮っておくと、プロフィールにはない別の自分の姿を伝えられるので効果的です。
こうしてタレント業務の実績を積み重ねていくと、時には大きな案件の仕事にも携わる機会が訪れ、徐々にアピールできる実績が増えていきます。その時は古いファイルと差し替えて、より成長した自分をアピールします。
また、しっかりと自分を印象付けるために、プロフィール写真とは別にA4サイズに伸ばした全身と上半身のカットもファイルしておきましょう。
ブックとはこのように実績をたくさんファイリングした自己紹介するためのツールです。
クライアントにより良い印象をもってもらうブックは重要
ブックはプロダクションに売り込みをするときより、プロダクションに入った後に、クライアントに売り込みをする時のほうが活用する機会が多いです。
プロダクションに入ることができたら、プロダクションはあなたに仕事をしてもらうために、売り込み(営業という)を行います。
このときは初めに、プロフィールがクライアントに渡されます。そして、プロフィールが気に入られたら実際に面接に進みます。
ブックはこの面接のときにとても重要になるツールです。
仕事の発注主はプロダクションではなく、クライアントです。そのため、仕事が決まるか流れるかは全てクライアント次第です。
そのため、クライアントに良い印象をもってもらうためにもブックは、高級感のあるものを使います。
数百円の薄っぺらいファイルを使っている人もいますが、お勧めできません。
例え実績が少ない状態でも、数百円のファイルを見せて自己アピールするのと、しっかりとした高級感のあるファイルを見せて自己アピールするのでは、明らかにタレント業務に対する心構えが違って見えるからです。
末永く使うものですので、最初から皮や合皮などで作られた高級なファイルを買ってしまうことをお勧めします。
高いといっても5000円ぐらいです。たった5000円で相手に与える印象が良くなると考えれば安い買い物です。
ちなみに私は伊東屋で購入した5000円ぐらいの革製ファイルを使っています。
また、私はマジシャンなので、タレント業務とは少し違いブックを使ってそこまでアピールする機会はありませんが、それでも一応もっています。
モデルやタレント業務を行っている人は必ずもっています。どんなに有名になっても使う人は多いと聞きます。
有名になっても謙虚になって過去の実績をアピールすることが、次への仕事につながる秘訣なのかもしれません。