パーティーや結婚式、芸術鑑賞などのイベントに、マジシャンを呼んでみようと考えている方は、多少なりともいらっしゃるかと思います。
しかし、多くの人は誰を呼べば良いか分かりません。また、呼んだところでその人が本当にイベントを盛り上げてくれるのか不安に感じています。
そこで、良いマジシャンの選び方について考えてみます。
自己満足のマジックはお客さまに喜ばれない
マジシャンにはライセンスはありません。誰でもマジシャンになれます。30年以上のキャリアがある人もいれば、安い手品道具を少し揃えてマジシャンと自称している人までさまざまです。
また、ステージマジックやイリュージョンマジックなどが得意な人もいれば、クロースアップマジック(目の前で見せる手品)が得意な人もいます。
マジシャンだからと言って、何でもかんでもできるわけではありません。
そのため、イベントの趣旨にマッチしたマジシャンを選ぶ必要があります。
例えば、結婚式でテーブルマジックを依頼する場合を考えてみます。たまたま、他のイベントで見たマジシャンのステージマジックが面白かったので、「結婚式でテーブルマジックをやってもらいたい」と頼んだとします。
ところが、そのマジシャンは、ステージマジックは得意ですが、テーブルマジックは不得意でトークも下手だとします。
このとき、マジシャンが正直に「私はテーブルマジックが得意ではない」と言ってくれれば、とても良心的です。
しかし、多くの場合、依頼を引き受けてしまいます。せっかくの仕事の依頼を断ってしまうのはもったいないからです。
ところが、前述のとおり、テーブルマジックは得意ではないので、本番もあまり盛り上がらずに終わってしまいます。
また、マジシャン自身が自らのパフォーマンスに自信を持ちすぎている場合も問題です。
マジシャンの中には、難易度の高い技法にこだわりすぎて、肝心のパフォーマンスが面白くない人がいます。単なる自己満足で終ってしまっている人です。
難易度が高いマジック=楽しいマジックではありません。
マジックは、パフォーマンスがお客様に受け入れてもらえなければ盛り上がりません。
そのためには、お客様のリアクションに注意を払い、「何をすれば笑ってもらえるのか」「どのようなマジックの見せ方をすれば、より不思議に思ってもらえるのか」といったことを、常日頃から研究しなければなりません。
マジシャンを選ぶ場合は、ホームページやYouTubeを見て、その人が本当に現場経験をこなしているかをまずは確認しましょう。
マジシャン自身が陥る罠
マジックの世界は、仕掛けが広まってしまうと成り立たなくなってしまうため、閉鎖的です。上手くなるためには、師匠から技術や知識を教えてもらったり、見て盗んだりしなければなりません。
しかし、必ずしも師匠から学んだことが、実際の現場で通用するとはかぎりません。
師匠の芸風が古すぎて、今の時代にマッチしていなかったり、師匠自身がコンテストやマジックマニアの集まりばかりでしか演じたことがなく、パーティーやイベントといった一般的な現場経験が少ない場合があるからです。
また、手品を解説した本や映像を見て、そのまま演じる人がいますが、これも現場では通用しません。
本人は一生懸命マジックに取り組んでいるつもりですが、本や映像に解説されているマジックが、実際の現場で通用するとは限らないからです。
マジックが現場で通用するようになるには、肌感覚しかありません。
どんなに素晴らしいことを教えてもらったり、学んだりしても、それがお客様に喜ばれなければ意味がありません。
そのためには、現場経験をたくさん積み重ね、お客様に喜ばれる感性を磨かなければなりません。
マジックというパフォーマンスは、工業製品のように品質が保証されているわけではありません。
良いマジシャンを選ぶには、実際に電話でも良いので話をしてみて、まずはフィーリングが合うか確かめましょう。
さらに、ホームページやYouTubeも確認します。この時は、掲載されている写真や映像が、実際の現場で撮影されたものであるかどうかが重要です。
スタジオで撮っただけの写真や、手元だけしか写っていない写真、手品の現象だけ協調されている映像しかないようであれば、現場経験が少ない可能性があるので、選ぶ際には慎重になった方が良いでしょう。
以上のことを踏まえて、マジシャンを選んでみてください。


