マジックショーをより引き立てるロープマジックの魅力とは

マジックショーをより引き立てるロープマジックの魅力とは派手で不思議なマジックは、マジックショーにおいてとても人気があります。人が切断されたり、空中に浮かんだりするマジックは、スリル満点なので、多くの観客が身を乗り出して見てくれます。

トランプやコインを使ったマジックも、テレビのマジック番組で必ず演じられているので、テーブルマジック(目の前で見せるマジック)を行なう際には、観客にリクエストされることが多いです。

このように、テレビやインターネットなどの影響で、聴衆に人気があるマジックには偏りがあります。

しかし、ウケるマジックばかり演じていると、どうしても演目内容が似てきます。例えば、30分のショーの中で、現象に違いはあるものの、トランプを使ったマジックを3回行なったとします。

1回目は新鮮さでウケますが、さすがに3回目となると「またトランプ?」と思われます。

そのため、マジシャンはお客様を飽きさせないようにするため、バラエティーに富んだマジックを行う必要があります。

マジックショーでロープマジックが名脇役な理由

そこで、地味にウケるマジックがロープマジックです。一般的にロープマジックの現象に、派手さや華やかさはありません。

しかし、長さの違う2本のロープが同じ長さになったり、バラバラのロープが1本になったりと、じっくり集中して見ると、かなり不思議であることに気が付きます。

ロープマジックはドラマの出演者で例えるなら、良い味を出している名脇役といったところです。

決して主役を食ってしまう訳ではなく、あくまで主役を引き立てる役割をします。

ステージマジックショーの場合、切断現象や浮揚現象といったウケが良い力技的なマジックばかりを連続して演じていると、観客は不思議さに対する免疫ができてしまいます。

すると、どんなに凄いマジックを行なったとしても、それほど驚かなくなってしまいます。

そこで、ショーの途中で力技ではないロープマジックを演じると、観客の気持ちがリセットされ、より他のマジックを引き立たせることができます。

別の例えをするなら、ロープマジックはパフェに乗っかっているウェハースのような役割です。

以下の動画は私の完全オリジナルロープマジック、「エンドレス」です。ロープマジックの魅力を感じ取ってみて下さい。

結婚式をめでたく演出するロープマジックとは

ロープマジックで切ったロープを元に戻すマジックをする場合、ハサミを使うことになります。しかし、結婚式でハサミを使うのは、縁起が悪いので好ましくありません。

ただ、ロープマジックは、必ずしもロープを切断する必要はありません。

例えば、紅と白の2本のロープを結び、おまじないをかけてから解くと、紅白のロープが繋がってしまうようなマジックです。

「紅白のロープが繋がる」という、とても演技が良いマジックなので、特に両家の親族の人には喜ばれます。

ロープマジックには、さまざまな見せ方があります。このように色付きのロープを使ってマジックを行なうことで、結婚式のめでたさを演出することも可能です。

ロープマジックのメリット

ロープマジックは目の前で見せるテーブルマジックから、舞台で行なうステージマジックまで、幅広く演じることができます。

それは、マジックを立体的に見せることができるからです。トランプやコインを使ったマジックは、基本的にテーブル上で行なうことが多く、平面的に見せることになります。

そのため、遠くの人には見えません。

しかし、ロープマジックは、立体的に見せるので、遠くの人でも楽しむことができます。

また、ロープはとても軽く、持ち運びもしやすいので、さまざまな場所で演じることができます。

私はプロのマジシャンですが、ロープマジックはマジックの中でも特に好きなジャンルなので、ショーの演目に必ず入れています。

ロープマジックは一見すると地味ですが、じっくりと見ると、とても不思議なマジックです。

もし、マジックショーを見に行く機会があれば、ぜひ興味をもってロープマジックを見てください。

後からジワッとくる不思議さを楽しむことができると思います