タレント活動で守るべき守秘義務の重要性

%e3%82%a2%e3%82%a4%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%83%e3%83%81%e3%83%90%e3%83%b3%e3%82%ac%e3%83%bc%e3%83%89タレント活動はいっけん華やかにみえます。しかし、華やかにみえる活動のほとんどは、全て営利を目的とした企業やメディアの戦略の上に成り立っています。

業績を左右する新製品の重要性を理解する

企業は新製品や新しいサービスを、ものすごい開発資金を投じて開発します。そうして出来上がった商品は、何としてでも多くの消費者に購入してもらう必要があります。

もし商品が売れなかったら開発資金を回収することができずに、赤字になってしまうからです。

しかし、いきなり新製品を世の中に出したとしても、売れることは稀です。なぜなら、新製品は生まれたばかりのため、知名度が全くないからです。

そこで、開発した商品を何としてでも売るための手段の一つとして、タレントを利用します。

タレントには知名度があります。知名度があるということは、それだけ多くの人がそのタレントのことを知っていることになります。

そして、このように知名度があるタレントが、新製品や新サービスをテレビの前で少しでも宣伝すると、いっきにその商品を全国に広めることができます。

このように、タレントは企業の宣伝を代行して行なうので、広告代理業ともいえます。

企業は同業他社と熾烈な競争にさらされているため、油断すると他企業に市場を占有されてしまいます。そのため、莫大な資金を投じて、少しでも早く、そして一歩でも先を行く技術やデザインで、新製品を開発します。

また、そのような新製品の情報は、同業他社にとっても気になる情報であるため、多くの他企業から狙われやすい情報です。

つまり、新製品を開発した企業にとっては、先を越されたり真似をされないためにも、何としてでも守りぬかなければならない極秘案件であります。

このように、新製品を売り出す時期や価格、デザインやサービス内容といったものは、一般に売り出されるまで、絶対に知られてはいけない極秘情報であります。

守秘義務を守れなかった時の損害は絶大

そして、一般的に広告は新製品をリリースする前に作られます。つまり、広告制作に関わるタレントは、このような極秘情報をいち早く知りえる立場にいるということです。

そのためタレントには、ここで知り得た情報を絶対に漏らしてはいけないという約束があります。まだ誰も知らない情報を知ると、つい誰かに話したくなりします。

しかし、絶対に話してはいけません。

万が一、情報をもらしたことによって企業が損害を被ってしまったら、莫大な金額の損害賠償を請求されることになります。そのため、タレント業を目指すのであれば、まずは口が固いことが重要です。

私はマジシャンですが以前、新車のCM撮影の案件を受けたことがあります。テレビCMの中で、マジックを行なうシーンがあるので、その部分を演技している「手」のみを使わせてもらいたいという仕事でした。

現場では発売前の新車に乗り込み、70回ぐらい同じシーンを何度もくり返し撮影しました。このように私は、発売前の新車に乗り、その新車の外観も名前も知ることができました。

もし、私がこの情報を誰かに話したり、インターネットで配信したりして、万が一ライバル企業が対抗する製品を先に出したとしたら、大問題になることがわかるかと思います。

このようにタレント業務は、守秘義務を守れることが重要です。

タレント業は信頼の積み重ね

私の場合がそうであったように、タレント業務は自らが全面に出て行なうような仕事ばかりではありません。手や足のみであったり、街中を通り過ぎる通行人の役であったりと、活躍の場はさまざまです。

そのため、タレント初心者でもCMの案件が回ってくる機会はいくらでもあります。

そのときは、いつまでもタレントに憧れていたときの気持ちで臨んではいけません。たとえ初心者であってもプロのタレントです。

そのため、しっかりと守秘義務を守り、信用と実績をつみ重ねていくことが大切です。