タレント業務を始めると、最初はあまりのギャラの安さに驚くかと思います。

長い拘束時間と交通費などを考えると、元が取れたとはいえない金額です。さらに、レッスン代や、衣装代も考慮に入れると、完全に赤字になります。

このように、特にタレント初心者の頃のギャラは、雀の涙ほどの仕事が数多くあります。

ギャラをもらいながら勉強できる素晴らしさを理解する

タレントのギャラは集客力で決まります。どんなに凄い特技や整った容姿を持っていたとしても、出演することで人が集まったり、視聴率が上がったりしなければ、タレントとしての価値はありません。

そのため、タレント業務を始めたばかりの頃は、あなたのことを誰も知らないため、ギャラが安いのは当然です。

しかし、ここでギャラが安く赤字になるとの理由で仕事を断ると、「現場経験という、お金では買えない貴重な経験をするチャンスを逃してしまう」ことになります。

レッスンや練習と違い、本番はとても緊張します。

そして、この緊張感をたくさん経験することが、演技を上達させるための近道です。また、最初は緊張により、うまく現場を立ち回ることができない場合もあり、多くの人に迷惑をかけることになります。

このような事を考えると、例えギャラが少なくても、ギャラをもらいながら貴重な経験を積むことができるので、むしろ「ありがたい」と考えなければなりません。

さらに所属する事務所も、新人のあなたに勝手に仕事が入ることはないため、売り込み営業をかけ、案件を取ってきます。そのような経費のことも考えると、事務所も赤字になっている可能性があります。

そのため、あなたは集客力を付け、お世話になっている事務所とあなた自身のためにも、ギャラが上がるように努力しなければなりません。

人気者になるにはスタッフからの信頼が重要

ギャラを上げるには、聴衆から人気者になる必要があります。ただ、その前に先ずはスタッフに気に入られ、信頼される必要があります。

人間であれば誰でも性格が良く、信頼がおける人と一緒に仕事をしたいと考えます。タレント業はスタッフの協力を得ることができなければ成り立たないので、スタッフとの相性がとても重要になります。

もし、スタッフとの相性が悪いと、意思疎通がうまくできずミスが多くなります。このようなことは、特に失敗が許されない芸能業界では良い成果を出せないので致命的です。

そのため、スタッフに気に入られることは何よりも大切なことです。

スタッフに、「あなたに任せれば絶対に安心できる」と思ってもらえたら、人気者になるための階段を一段上れたことになります。

私はマジシャンですが、現場によっては相性が合うスタッフと、よく打ち解けられることがあります。そのような現場では、スタッフが次の仕事も私推しで話を進めてくれることがあります。

映画でも一度監督に気に入られると、その監督の作品ではよく使ってもらえることがあるようです。

このように、スタッフに気に入られると、別の仕事を推薦してくれることがあります。こうなると、出演経験を重ねることができ、その結果ファンも付いてくるので徐々に知名度も上がり、ギャラもアップすることにつながります。

以上のような理由から、タレント初心者の頃は、ギャラが安くてもたくさん仕事をこなし、顔を売り込み、スタッフからの信頼を得る努力を重ねたることが大切です。

タレントを目指そうと思ったあなたは、人前に立つことが嫌いではないはずです。

せっかく人前に立つ仕事をするのであれば、たくさんのファンに囲まれ、良いギャラの仕事を行ったほうがやり甲斐があります。

そのためにも、タレント初心者の頃はギャラの安さにとらわれず、積極的に現場経験を積み重ね、集客力のあるタレントになるための階段を一歩ずつ上っていくことが大切です。