タレント活動をする上で、自らの健康管理はとても大切です。タレントは個性や他の人にはない特技を売りにする職業です。他の人に代えがきかない仕事を請け負うことになります。
私はプロのマジシャンです。私の場合は当然マジックの依頼を受けることになります。マジシャンはたくさんいますが、私に来た仕事は私でないとできない内容です。
私のオリジナル技術を使ったマジックは、他のマジシャンでは簡単にはできません。また、個性を真似することも難しいです。
どのマジシャンにも言えることですが、技術や個性といったパーソナリティーの部分は、他のマジシャンには真似することができないのです。
そして、そういったパーソナリティーの部分が気に入ってくれた人が、私にショーの依頼をしてくれます。
私のコピーはいないので、何としてでも受けた仕事はやり遂げなければなりません。
タレントは仕事がオファーされた理由をしっかりと考える
もし、あなたがモデルとして活躍していて仕事を受けたとしたら、その仕事はあなたでなければいけない理由が、必ず何かあるはずです。
例えば、あなたの身長と容姿が、新作ドレスを最高に引き立たせるのにピッタリであったり、柔らかい体の柔軟性が、アクティブなイメージを全面に打ち出すスポーツウェアのイメージとマッチしたりといったことです。
クライアントは、社運をかけた新製品を売り出すために、何千人もいるモデルの中からあなたを選んだことになります。
ここでもし、体調不良で撮影に参加できなかったとしたら、クライアントは予定通りに広告を発表できなくなります。
所属事務所も最悪の場合、契約不履行による損害賠償を請求され、大損害を受けることになります。
このような大事にならないようにするためにも、日頃から健康管理をすることは大切です。
初期状態の病気を発見するには健康診断に定期的に通う
一般的な企業に勤めるサラリーマンの場合、会社が定期的に健康診断を実施してくれるため、自ら健康診断に行く必要はありません。
しかし、タレントは個人事業主なので、そのような健康診断を実施してくれる組織には属していません。健康診断を受けるには、自ら積極的に受けに行く必要があります。
ただ、民間で健康診断を受けるとなると、年齢にもよりますが安くても3万円ぐらいはかかります。
タレント業は不安定な職業です。特に駆け出しのころは、お金をあまり持っていないので、健康診断に行く気にはなりません。
また、タレント業は不規則な生活になることが多いです。健康だと思っていても、日頃の生活の乱れが蓄積して体の中では病気が密かに進行していることもあります。
私は20代のころは、毎日のようにマジックバーで働いていました。仕事でお酒もたくさん飲み、帰りが朝になることもめずらしくありませんでした。
あまりにも生活が不規則だったので、取り敢えず健康診断にいったところ、胃にポリープがいくつもありました。
運良く悪性では無かったですが、放おっておくと悪性になることがあるというので、ポリープを全て切除しました。
それ以来、健康診断には定期的に行くように心がけています。
また、私の知り合いの中には、体の異変を感じ病院に行ったところ、放おっておけば余命3ヶ月と診断された人もいます。
その人は、今まで一回も健康診断に行ったことがありませんでした。
きちんと健康診断に行っていれば、病気の初期段階で適切な処置をすることができたので、大病を患わずに済んだはずです。
その人は、病気が進行したところを全て切除したので一命はとりとめましたが、健康診断に行かなかった代償はとても大きかったこと言えます。
風邪や喉の痛みなどの症状は、すぐに現れるので対処することができます。しかし、体の内部で発生する病気は、すぐに症状が現れないのでなかなか気が付きません。
症状に気づいたころには、症状がかなり悪化しているので、場合によっては手遅れになってしまうこともあります。
毎日、元気に過ごしていたとしても、小さな病気が進行しているかもしれません。その病気が悪化し体調が崩れてしまうと、せっかく引き受けた仕事ができなくなってしまいます。
「タレントは代わりがきかない責任ある仕事である」と認識し、お金がかかっても健康診断は定期的に受けるよう心がけることが、プロのタレントとして活躍していくためには重要です。